こぼれ落ちる涙の雫
そのままに
ただ その瞬間だけ
私に微笑んで
あなたまで 染まらなくていい
サ ヨ ウ ナ ラ
最後に君は言ったね
あまりに残酷なその言葉を
幼すぎた僕はまだ知らなかった
あれからもう時間が経って
皆の記憶に「君」はいなくなった
忘れないために僕は時々追想する
猛烈な炎 紅い 朱い
包まれてゆく
熱くて熱くて
気が狂いそうになった
あの日のことを
何故 記憶は揺らいで
薄れるのだろう
君の存在が消えてゆくのが 哀しい
僕を置いて行かないで
まだ
傍に居て